EUの緊急事態宣言は思うほどの成果を上げていない、電子政府で現金給付の迅速化を実現すべき

首相、あすにも緊急事態宣言 期間は5月6日までを検討
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200406-00000027-asahi-sctch
緊急事態宣言は、新型コロナ対応の特別措置法を根拠とするもので、対象区域は、感染が急拡大する東京都など首都圏や大阪府などを念頭に置いていると。

現行の日本の法制度を考えると、今回の緊急事態宣言は遅いとも早いとも言えるものではなく、「とりあえず試しにやってみよう」というものでしょう。政府による強制力は無く、都道府県知事レベルで「要請」や「指示」ができるに過ぎません。

本来の「緊急事態宣言」は、ジェアディスのブログでも紹介したように、かなり早い段階で法令に基づいたリスク分析・評価を行った上で、事態が深刻になる前に行われます。

エストニアにおける緊急時の対応に関する法制度について
http://www.jeeadis.jp/jeeadis-blog/3354990

さて、そのエストニアが現在どうなっているかと言えば、4月6日現在で感染者数1018、死者数13と、新型コロナを封じ込めることに成功しているとは言えない状況です。EU全体を見ても、西欧と東欧で差がみられるものの、日本より強力な緊急事態宣言を早い段階で行ったにもかかわらず、少なくとも現時点では新型コロナを全く制御できていません。

比較的対応に成功しているとされる韓国でも、感染者数は1万人を超え、死者数は日本の2倍で、まだまだ予断を許さない状況です。最も強力な緊急事態宣言を実行できる中国が、どこまで制御できているかの検証が待たれるところです。

もちろん、日本の「緊急事態宣言」に全く意味がないわけではなく、どの程度の実効性があるのかを検証する材料にはなるでしょう。今は実行する段階で、その検証・評価を後でしっかり行うことが大切です。

電子政府の観点から言えば、これまで先送りにしてきた、

1 個人単位の住民データベースの確立
2 全国民を対象とした電子的連絡手段の確立
3 全国民を対象とした公的な給付の支払い口座の確立

を速やかに整備するべきです。この3つがあれば、現在の1000分の1のコストと100倍のスピードで緊急時の現金給付を行ことができます。すでにデンマークやエストニアでは、これらに類似したサービスを実現しています。マイナンバーカードで、よくわからないサービスを実現するよりも、優先すべきことは多いのです。