政府情報システムの現状、社会保障は情報システムにもお金がかかる

総務省から、政府情報システムの現状等が公表されています。

政府の情報システムの効率的な整備・運用の在り方を検討するため、各府省が保有している情報システムの実態調査を行った結果です。

本調査結果を踏まえ、政府情報システムの効率的・効果的な整備・運用の在り方について検討を行っていく予定と。

政府情報システムの現状(PDF)は、省庁の情報システム全体像を知るのに役立ちます。

運用経費1億円以上のもの(206システム)については、府省等名、情報システム名、現行システムの主要事業者、運用開始年度、メインフレームへの該当などが一覧表で参照できます。

国内の一部企業による寡占状態は、あまり改善していないようですね。

政府情報システムの現状を整理すると、次の通りです。

・本省・地方を含めたシステム数:2,059システム
・大規模システム(10億円以上):56
・中規模システム(1億円以上~10億円未満):150
・小規模システム(1億円未満):1,853
・年間運用コスト:約3,900億円
・大規模システムと中規模システムで年間運用コスト約3,700億円
・メインフレーム(注)によるシステム:94(約1,800億円)
・府省別内訳で見ると、厚生労働省がダントツで、財務省、法務省が続く

※メインフレームとは、事業者独自の仕様により作られたシステムのこと。これまで、旧式のシステムとして刷新の対象とされてきました。

メインフレームが減ったこともあって、年間運用コストは、以前と比べると減ったように思いますが、違うかな。

とは言え、まだまだメインフレームシステムの費用割合は高いですね。

興味深いのが経済産業省で、
・システム数:65(メインフレーム数:1)
・平成22年度運用経費:223億1600万円(メインフレーム経費:188億800万円)

なんと、たった一つのメインフレームシステムだけで、経済産業省の情報システム運用経費の8割以上を占めています。

うむむ。。メインフレーム、恐るべし

府省別のベスト5(システム数、平成22年度運用経費)は、次の通り。

1.厚生労働省(985システム、1547億1700万円)
2.財務省(86システム、631億3400万円)
3.法務省(134システム、451億3300万円)
4.国土交通省(226システム、269億400万円)
5.防衛省(89システム、255億2000万円)

更なるコスト削減を進めると共に、費用に見合った仕事がしてもらえるよう、国民や政治家で、きちんとチェックしましょう