入門財政・公共政策-政府の責任と限界-

入門財政・公共政策-政府の責任と限界- アリエ・L.ヒルマン

財政・公共政策を政治経済学の視点から解説しています。

かなりボリュームがありますが、総合的に学べる入門書としては良いですね。

新聞やニュースで議論される政府の経済対策についても、こうした書籍を一度でも目を通しておくと、流れがわかるようになるかと。

作者がこうした本を読むのは、知識を身につけると言うよりも、経済学者の考えかたを理解しておきたいからです。

自然科学にしろ人文科学にしろ、どれも未成熟で未完成です。だからこそ、発展の余地があり、多くの人が関心を抱くと。

様々な学問や科学がお互いに助け合えば、より良い方策を考え出すことができる。

そんな風に思っています。

電子政府も、様々な視点から見ることで、具体的な「落しどころ」が見えてきます。

それは、「理想論の追求」でもなく、かと言って「安易な妥協点」でもありません。

「譲れない部分」と「こだわらなくて良い部分」を明確にする作業といったところでしょうか。

例えば、「国民の満足・利便性実感」は「譲れない部分」で、「公的個人認証の利用」は「こだわらなくて良い部分」という具合です。

「こだわらなくて良い部分」にこだわり過ぎると、せっかくの可能性をつぶしてしまうかもしれません。

「こだわらなくて良い部分」を確認すると、多くの負担から解放され、気持ちもすっきり楽になります。ぜひ、お試しあれ