年金記録に対する信頼の回復と新たな年金記録管理体制の確立について(進捗状況)

社会保険庁から、平成19年10月10日付けで『年金記録に対する信頼の回復と新たな年金記録管理体制の確立について(進捗状況)』が公表されています。

現状を簡単に整理すると、
1)平成18年6月現在で、約5,095万件が基礎年金番号に結び付かないままとなっている。
2)約5,095万件の年金記録については、現在、記録確認により統合(名寄せ)中である。
3)約5,095万件の年金記録のうち、約524万件に、氏名、性別、生年月日の1つまたはそれ以上の項目が欠落していることが分かった。
4)約524万件の記録については、補正を行った後に名寄せを行う。
5)約5,095万件の年金記録とは別に、「1,430万件(厚生年金保険旧台帳」と「36万件(船員保険旧台帳)」のマイクロフィルム記録がある。
6)1,430万件」「36万件」の記録についても、磁気ファイル化した後、約5,095万件の記録と同様に統合処理をしていく。
7)年金記録の統合・名寄せに必要なシステムを開発する。
8)すべての被保険者に加入履歴や保険料納付状況を含む「ねんきん定期便」を送る

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★システム開発の契約業者と契約金額
1 「名寄せ」に関連:日立製作所 5.7 億円
2 「ねんきん特別便」関連:NTT データ 3.1 億円
3 「1430 万件」等マイクロフィルム関連:NTT データ 3.5 億円
いるに関する開発)

年金記録問題については、様々な批判もあると思いますが、問題の抜本的な解決に向けて、政府が本腰を上げて動き出したのは良いことだと言えるでしょう。

今回の進捗状況を見ても、いかに記録管理がズサンで、国民のことを考えない縦割り行政であったかが、良くわかります。

これを機会に、国民側でも、「政府にお任せ」ではなく、しっかり理解してチェックしていく必要性を理解したいものです。この辺りは、作者も反省するところですが。。

年金問題については、わからないことがあれば、わかるまで何度でも質問すると。

それでもわからないのであれば、それは説明する側の行政や制度自体が悪いということですから、国民・行政・政治家が一緒になって直していけば良いのです。

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