ゾディアック:犯罪捜査も電子政府も地道な活動から

実話を元にした犯罪サスペンス「ゾディアック」を観ました。これが、予想外の面白さでビックリ。最近のハリウッドにありがちな、二転三転のジェットコースターものではなくて、かなり真面目な人間ドラマに仕上がっている。

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ジェットコースターもの、例えば、「閉ざされた森」や「”アイデンティティー”」 なども面白い。

しかし、ゾディアックの面白さは、その「地道さ」にある。

実際の犯罪捜査は、現場に足を運び、地道に情報収集・分析をして、様々な仮説を立てて検証していく。仮説が成立しなければ、別の仮説を立てて検証していくと。

こうした手法は、優れた電子政府サービスを実現する際にも、最も有効である。

今までの経験や事例から、「小さな成功」の積み重ねだけが、電子政府を実現してくれることは明らかなのである。

ところが、行政や大手ベンダーは、「大きな成功・成果」ばかりを求め、地味で面倒な作業を軽視する傾向がある。

そんな「小さな成功・成果」では、「儲け(手がら)」にならないと。

その結果、どうなるかと言えば、電子政府は「投資」ではなくて、「博打(ばくち)」になってしまうのである。

一発逆転しようと、もっと新しい技術を、もっと高価なシステムを、もっと大規模なインフラを、と「身の丈に合わない成功・成果」を求め、傷口が大きくなっていくのである。

「重点計画-2007(案)」で提唱される「次世代電子行政サービス」も、地味で地道な作業を軽視して、「大きな成果」だけを求めるのであれば、失敗することはほぼ間違いないだろう。

日々の地味で地道な作業を大切にするイチロー肌の人に、ゾディアックはオススメでございます

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