英国のEU離脱に見る、デジタル社会の必要性

英EU離脱に市場大混乱、「リーマン」と異なる波及経路に警戒 ロイター
イタリアは10月に憲法改正案を国民投票で問う見通し。フィンランドやオランダでも行われるとの見方もある。英国のEU離脱派の勝利で、スコットランドでも再び独立に関する国民投票を求める動きが強まりかねない。警戒すべきは「広がり」であると。
 
日本円のリスクヘッジとして小額ながらFX投資を使っていますが、英国のEU離脱はどちらに転んでもおかしくなかったので、国民投票前にほとんどを決済しておき、危うく難を逃れました。恐ろしや恐ろしや。。
 
EU非加盟国であるスイスやノルウェーは、メリットとデメリットを比較考慮した上で、EU加盟を選んでいないと言えますが、英国の場合、主要産業や昨今の経済成長率を見ても、メリットの方が明らかに多いと思うので、今後の交渉は「EUにいた時のメリットを維持しつつ、デメリットを最小化する」という方向で進むのでしょうね。
 
英国のEU離脱は、日本の誰が考えているよりも重い
エリート支配の終焉、合理性の終焉、世界は経済的に退歩し、無駄な争いを増やし、人々はより不幸になっていくだろうと。
 
国民投票を批判したノエルの「正論」
「オアシス」のリーダーだったノエル・ギャラガー氏は、「国民はバカだから、EU離脱か残留かを問いかけても意味がない。高い給料をもらっている政治家こそ国の行方を真剣に考え、決定すべきだ。国民に委ねるべきではない」、「一般の国民はピンとこない。分かることは自分の年金や給料がここ10年間で増えたかどうかだけだ」と。
 
EUの不安定さは世界の主要リスクの一つとして認識されていますが、英EU離脱でそのリスクが顕在化したことは、それほど悪いこととは思いません。EU自体が壮大な社会実験であり、そのあり方や進め方を見直す時機にあると言えるでしょう。EUに限らず、今後の10年は「世界リスクの顕在化」が様々な地域で起こり、「今そこにある危機」に直面した政府や国民の判断が迫られることになると理解しています。
 
こうした様々なリスクに対して、(強固に対抗するのではなく)柔軟に適応していくために欠かせないのが、デジタル社会への移行です。自動化やデータ活用等により、「社会経済活動で得られる果実の再分配」や「国民の感情(満足度)」を最適化する(AIが考える)ために、デジタル社会を実現するということです。
 
「電子政府は、ITが2割で残りの8割は文化の問題である」と言われます。つまり、「文化を変えたくない『人』が抵抗し最も大きな障害になる」ということです。2000年の初め頃から指摘されていましたが、その考え方は今でもあまり変わらないでしょう。しかし、デジタル社会が進んでいくと、組織を運営する主体が『人』から『コンピュータ』へと変わっていくので、『人』の抵抗はたいした問題ではなくなる可能性があります。
 
「世界リスクの顕在化」が進むほどに、デジタル社会の必要性は高まり、移行のスピードも加速していくことでしょう。
 

 
経済財政運営と改革の基本方針2016 ~600兆円経済への道筋~
平成28年6月2日閣議決定
・歳入増加に向けて、課税ベースの拡大等を通じ、新たな税収増を生み出す。マイナンバーをキーとした仕組みを早急に整備。税・社会保険料徴収の適正化。
・保険者によるデータの集約・分析、保健事業の共同実施の支援等によりデータヘルスを強化。
・「見える化」の基礎となるデータセットを公開。集約・分析したデータを一元的かつ容易に閲覧・検索できるシステムを構築 など。
 
オープンデータ2.0とはいったい何か? 「伝道師」に聞く課題と可能性
GLOCOMの庄司さんによる解説。210の先進的な自治体を中心に、オープンデータの提供が進んでおり、最近では、非営利団体の「Code for XXXXX(=地名)」など、テクノロジーを活用して身近な課題の解決に当たろうという有志のエンジニア による「シビックテック」活動が盛んと。
 
Mobile Age
モバイルと言えば若者向けと思われがちですが、ユーザーフレンドリーなモバイルアプリケーションは、高齢者によるデジタル公共サービスへのアクセスを容易にする可能性があります。2020年までに人口の28%が高齢者になるとされるEUでは、英国、ドイツ、スペイン、ギリシャの4カ国が共同で高齢者視点のモバイルサービス開発をテストしています。
 
Sharing and Reuse Framework – fostering collaboration among public administrations
EUにおける共有と再利用フレームワークの草案が公開されています。行政間のコラボレーション促進を目的とするもので、政策決定者、法律・IT・コミュニケーション等の専門家による利用を想定しています。
 
暗号通貨ファンド「The DAO」から数十億円分が流出
何が問題だったのか、教訓を次に生かせ
政府CIO補佐官でもある楠正憲氏による解説。価値の保有や移転は国家権力の媒介がなくとも成立し得るが、約束を担保するための法的基盤を国家権力から独立して成立し得るかは疑義があると。今回の事件は、スマートコントラクトの方向性を修正できる良い機会と思います。
ビジネスとしてのブロックチェーンは「薄利多売」の性質があるので、初期投資額が大きすぎるもの、フロー(電子決済・送金等)ではなくストック(投資・差益等)に焦点を当てるものは、基本的にバブルと理解しています。ブロックチェーンの健全な活用が進むことを願います。
 
<不正アクセス>「最先端の佐賀県システム破られるとは」
児童生徒はIDとパスワードを入力すれば、校外からでもネットに接続して、自分のテスト結果や電子教材などは閲覧できると。全然、最先端と違うと思うのですが。。エストニアでは全国規模で同様の教育システムがありますが、今回のような不正アクセスは起きませんし、仮に不正アクセスできても多量のデータを持ち出せないようになっています。これは「高度な情報セキュリティうんぬん」と言うよりは、「リスクマネジメントができているか」ということですね。
関連>>エストニアの教育クラウド「e-School」を日本でも実現しよう!!
 
松山市元職員が約14万人分の保健データ持ち出し、USB書き出し制限かいくぐる
USBメモリーにデータを書き出す場合は、課長の承認が必要。その上で、情報システム部門が操作してPCを書き出し可能に設定変更した後に書き出せる。現時点ではなぜ元職員がデータを持ち出せたのかが判明していないと。
 
Crowd Valley Integrates e-Residency Platform to Enable Fully Digital Finance Services
デジタルプラットフォームのサービスとe-Residencyは相性が良いですね。
 
シンガポール、公務用コンピューターのネット接続を遮断へ
IDA(情報通信開発庁)は「特定グループの公務員のワークステーションからインターネット接続の切断を始めた。残りの公務員(のコンピューター)についても1年以内に順次実施する予定」と。
 
AIネットワーク化検討会議 報告書2016 の公表
平成28年6月20日 総務省情報通信政策研究所
「AIネットワーク化の影響とリスク -智連社会(WINS(ウインズ))の実現に向けた課題-」という副題がついています。「智連社会」における人間像、AIネットワーク化に関する評価指標、 リスク・シナリオ分析(ロボットを題材にして)、今後の課題など。参考資料が良いですね。
関連>>AI時代のデータプライバシーを考えよう
 
日医IT化宣言2016について 平成28年(2016年)6月9日
・日本医師会は、安全なネットワークを構築するとともに、個人のプライバシーを守ります。
・日本医師会は、医療の質の向上と安全の確保をITで支えます。
・日本医師会は、国民皆保険をITで支えます。
・日本医師会は、地域医療連携・多職種連携をITで支えます。
・日本医師会は、電子化された医療情報を電子認証技術で守ります。
マイナンバー制度のインフラを活用した医療等 ID 制度を確立させる、医療等IDを活用して、国民・患者が安心できる地域医療連携を実現すると。
関連>>「日医IT化宣言2016」とは何か
「生涯にわたる健診データの保存・利用を促進するため、医療等IDを健診用IDとして応用し、きちんと一元的に統合することができないか検討している」と。
 
[欧州諸国]政府CIOによる改革を支える制度 
-スペイン、ドイツおよびエストニアの事例の考察- 行政情報システム研究所
エストニアでは、政府CIO(経済通信省の次官)が、首相配下にある「ガバメントオフィス」と連携して、政策の企画立案や執行を担う。技術的知見は、情報システムの運用部隊であるエストニア情報センター(RIA)から得ることができると。日本の場合、「省庁間の利害調整が特殊で時間がかかり過ぎること」、「利害調整後の政策が省庁間の予算分配になってしまうこと」、「経済通信省のような省庁が存在しないこと」などが問題点と思いますが、これらを変えるためには高度な政治決定が必要なので、安定した長期政権でないと不可能でしょう。
 
Facts – e-Estonia
エストニアにおけるデジタル化の進捗状況がデータでわかります。オンライン電子申告の利用率は95%で、電子申告にかかる平均時間は3分。電子処方箋の利用率は98%と。
 
パスポート番号漏えい、偽造のリスクは? 外務省に聞いた
パスポート番号・取得日だけの流出なら「過剰な心配には及ばない」、「番号と取得日という情報のみでパスポートが偽造される可能性はあまり高くないだろう」と。まあ、当然ですよね。
 
三菱東京UFJ銀行が独自の仮想通貨を来秋発行、大手銀行の一般向けコインは世界初
独自の仮想通貨「MUFGコイン」は、三菱東京UFJ銀行の口座にある預金を、1円=1コインとして交換できると。銀行がリアル通貨との交換を保証することの強みは大きいですね。
 
超高齢社会での、日本が抱える医療課題が浮き彫りに ~フィリップスの13か国意識調査で最下位~
医療従事者は在宅医療へのリソースとアクセスの改善を、患者は医療費のコスト削減を求める割合が高い。提供されている医療の水準に対するコストについて、医療従事者と患者の意識が異なっていると。