ファーストフード・ネイション

ファーストフード・ネイション デラックス版 [DVD]

ジェネオン エンタテインメント

このアイテムの詳細を見る

監督のリチャード・リンクレイターは、奇才といって良いだろう。

今までの作品も、実験的な手法を用いたものが多い。

その一方で、エンターテイメント性の高い娯楽作品でも手腕を発揮しているのだから、たいしたものだ。

本作で描かれるファーストフード業界の内幕は、消費大国アメリカの一面でもある。

極端に言えば、「ま、儲かるんだからいいじゃん」という考えに、みんながみんな乗っかっているのだ。

食らう側でいるうちは良いのだが、いざ自分が食らわれる側になると、「自分は間違っていた」と思うのだが、もはや後の祭り。。。

資本主義の国に住み、そこで消費を続ける以上は、誰もが「ま、儲かるんだからいいじゃん」に乗っかっているのだから、他人に対してあまりえらそうなことは言えない。

映画では、牛の屠殺シーンが出てくるのだけど、この牛ちゃんたちは、文字通り「食らわれる側」である。

牛ちゃんたちが殺され解体されていく映像は、学校の食育教材に使っても良いと思うなあ。

それが、牛ちゃんたちへの、せめてもの感謝と敬いの気持ちだと思うから