エストニアのXロードとセマンティック相互運用性フレームワーク

エストニアのXロードについて、ITに詳しい国会議員の方に説明をした時に、「データベースのメタデータがあれば、ピアtoピアで同じことができるのでは?」というコメントをいただきました。メタデータの整備は重要ですが、それは始めの一歩に過ぎません。エストニアの電子政府では、メタデータは「セマンティック相互運用性」の中で定められています。セマンティックアセットは「作成2:維持管理8」と考えられています。

日本の電子政府で問題となっていることの多くは、組織間の調整の困難さから来ています。そのため、今後の電子政府にとって必要なのは、「調整プロセスの合理化・効率化」であり、この分野こそデジタル化を本当に必要としている「最重要の分野」と言えます。なお、エストニアの場合、EU加盟国として「国家間の調整(相関テーブル等)」が必須になります。

以下、国家情報システムのセマンティック相互運用性フレームワークの構成です。

まとめ
1はじめに
1.1フレームワークの定義と目的
1.2セマンティック相互運用性の主要な原則
1.3セマンティックアセットの適用
2フレームワークに影響を与える規制
2.1立法
2.1.1データベース法(2008年に公共情報法へ統合)
2.1.2情報公開法(2008年に公共情報法へ統合)
2.1.3データベースの全国登録の確立
2.1.4アーカイブ法
2.1.5情報システムデータ交換層の実装
2.1.6分類システムの確
2.1.7住所データシステムの確立
2.1.8地理情報システムの確立
2.1.9情報システムのセキュリティ対策システムの確立
2.1.10アーカイブルール
2.1.11共和国政府法
2.2国の優先事項
2.2.1エストニア情報社会開発計画2013
2.3規制の欠如
2.3.1XMLの使用に関する規制
2.3.2セマンティック相互運用性組織の規制
2.3.3国家情報システム管理システムとその管理
3セマンティック相互運用性
3.1セマンティック相互運用性の概念
3.2セマンティックリソース
3.2.1フィールド辞書
3.2.2シソーラス
3.2.3分類
3.2.4分類法
3.2.5相関テーブル
3.2.6オントロジー
3.2.7サービスの登録
3.3知的財産としての意味論的資産
3.4セマンティック相互運用性アーキテクチャ
4セマンティック相互運用性組織
4.1参加者
4.1.1中央本体
4.1.2サポートセンター
4.1.3セクター代表機関
4.1.4データサービスマネージャー
4.1.5部門横断的なワーキンググループ
4.2セマンティック相互運用性を確保するためのプロセス
4.2.1エリアの指定
4.2.2フィールドごとのセマンティックリソースの作成
4.2.3フィールド別のセマンティック資産管理
4.2.4セマンティックアセットのセクター間のツイン化
4.2.5セマンティックアセットの相互使用と再利用
4.2.6ツールと環境の作成
4.2.7セマンティックアセットの公開
4.2.8名前空間の管理(URL)
5支援活動
5.1セマンティック資産管理環境
5.2XMLリポジトリ
5.3XML配布センター
用語と略語のリスト
(旧)参考文献