裁判官はなぜ誤るのか、裁判員になる前に読みたい本

裁判官はなぜ誤るのか 秋山賢三 (岩波新書)

来年(平成21年)の5月から始まる裁判員制度。裁判員に選ばれる人に、一度は読んでもらいたい良書です。

それでもボクはやってない:もしも痴漢に間違われたらでも触れましたが、日本の司法制度は様々な問題を抱えています。

裁判官や警察・検察を責めるのは簡単ですが、彼らの行動にも理由があります。

「自白や証言(証人)のみで刑事責任は問えない」ことが確立すれば、それだけで彼らの行動パターンは大きく変化するでしょう。

全ての司法修習生が、「24時間連続取調べ」を体験すれば、自白偏重の傾向も変わるでしょう。

基本的に、警察官、検事、裁判官は「あちら側の人間」です。「あちら側の人間」とは、「政府からお金をもらって(=税金で)生計を立てている人たち」ということです。

そのため、「彼らがグルになってお互いをかばいあう(=臭いものにはフタをする)」可能性が常につきまといます。

そんな彼らを本当の意味で監視できるのは、国民だけ。

完全な司法、間違えの無い判決はあり得ません。「間違いがあること」が当たり前。

「国民の視点」が入ることで、「間違いに気づく」可能性は高まります。

冤罪を「犠牲」と捉え、犯罪者を罰するためなら、多少の犠牲は仕方ない。。そんな国には、絶対に住みたくないなあ