電気毛布から学ぶ、無駄遣い防止はリスク管理から

先日、電気毛布(掛敷タイプ)を買ってみた。これが実に役に立っている。電気毛布を選んだ理由は、

1 一人暮らしなので、部屋全体を暖める必要がない
2 様々な場面で使える(仕事、テレビ、ストレッチ、就寝など)
3 値段が安い(ヨドバシで3980円で購入)
4 電気代が安い(1時間約1円:1日10時間使用しても月300円)

これは、電子政府・電子申請にも当てはまるはず。
日本における電子政府・電子申請の投資は、びっくりするぐらい無駄に行われているが、それは電気毛布と真逆のことをしてるからである。すなわち、

1 一人暮らしなのに、各部屋にエアコンを置いてフル稼動させている。
  =各省庁で電子申請システムを作ってバラバラに稼動している。
2 エアコンのない場所はとても寒くて困っている。
  =ニーズが高い手続は電子申請できない(使えない)
3 値段が高い
  =構築費用が高い(金銭感覚が根本的にずれている=「投資」と考えていない)
4 電気代が高い
  =運用コストが高い(使われないのに、お金はかかる)

では、どうすれば良いか。そのヒントが『プロフェッショナル・アントレプレナー』のブックレビューにあった。

この中で挙げられている3つのリスク軽減策、「調査」「投資の抑制」「柔軟性の維持」は、電子政府・電子申請の無駄遣い防止策として有効である。今までの日本の電子政府・電子申請の施策は、こうしたリスク軽減策が取られていない(と言われても仕方がない)状況にあった。これからは、そんなアホのことがあってはならないのである。

◆無駄遣い君:あのー、国民のために便利な電子申請サービスをやりたいんですけど…

◇リスク管理上司:うむ、そんなに便利ならやってみようか。で、いくらかかるんだ?

◆無駄遣い君:最先端のシステムを作りますので、ほんの2億円ぐらいです!

◇リスク管理上司:アホ、そんな金どこにある? あっても使わせないが、利用予測を甘く見積もっても、せいぜい2000万円だな。それでできることを考えろ。で、稼動して評判が良ければ、追加投資しても良いぞ。

◆無駄遣い君:はあ。。。で、評判が悪かったらどうなるんですか?

◇リスク管理上司:そりゃーもちろん、給料カット&島流し左遷だよ。

◆無駄遣い君:えー、そんな~。じゃー、もう電子申請サービスなんてやめますっ。

◇リスク管理上司:でも、新しいサービスを企画しないと、リストラ対象だよ。

◆無駄遣い君:ぱ・ぴ・ぷ・ぺ・ぽ~(秒殺)

これぐらいの覚悟が欲しいなー