菅官房長官と東京新聞のやり取りに見る、マスメディアの「SNSトレンドに入りたい病」と「報道の自殺」

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平成31年2月26日の菅義偉官房長官の記者会見が話題になっているようです。東京新聞の望月衣塑子記者からの質問に対して、「あなたに答える必要はない」と回答し、ネット上では賛否両論があります。

二人のやり取りは、ほとんどプロレスみたいになっているので、以前から話題になっていますが、本質の議論から離れた表面的な話題性が長く続くわけもなく、そろそろ飽きられてきた感じでしたが、ここに来て一発逆転のヒットが出たようです。

首相官邸が公開している動画を見ると、望月記者は初めから「取材」をする気はなくて、確信犯的に何でも良いから「話題になりそうな発言・失言」を引き出そうとしてるのは明らかですし、彼女の上司も「もっとやれ!」とけしかけているのでしょう。真面目に「取材」しようとしている記者は迷惑していると思いますが、その話題性に便乗しているメディアがいるのも事実です。

個人的に最近気になっているのは、新聞に限らずテレビやラジオといったマスメディア全般が、「ツイッターなどSNSのトレンド上位にあがること」を過剰に意識していることです。

本来であれば、「良質な取材を続けた結果としての報道の中身で、SNSのトレンドに上がる」のが良いのでしょうが、どうも「何でもよいからトレンドに上がるようなことをしろ」みたいな風潮があって、紙の販売部数を増やすことが難しい新聞は、特にその傾向が強いように思います。部数が増えない代わりに、ネットのアクセスを稼いで「広告媒体としての価値を上げる」ということです。

こうなると「報道機関」と言うよりは、単なる「広告業者」に成り下がってしまい、漫画村のビジネスモデルと大差ありません。「SNSのトレンドに入りたい病」は「新聞としての自殺行為」であり、広告代理店などが戦略的なアドバイスをしているのかもしれませんが、地道に取材を行う記者や新聞社の苦労が報われる社会になることを願うばかりです。

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追記:東京新聞には、TBS「Nスタ」の「ミミズク、置物だった」報道を見習ってほしいですね。