つぶやき電子政府(2015年3月28日):マイナンバーの正しい理解で、過剰反応ビジネスに抵抗力をつけよう

マイナンバーの正しい情報が、一般市民や企業まで浸透するのは、今しばらくの時間がかかります。それまでは、過度に恐怖心をあおるような「マイナンバー対応ビジネス」も増えそうです。
 
「マイナンバー=危険」や「マイナンバー対応のミス=従業員も企業も刑事罰」みたいな話は「全部ウソ」と理解した上で、「身の丈にあったマイナンバー対応」を心がけましょう。
 
企業の対応としては、基本的には
 
1 これまでの情報管理やセキュリティ方針を基礎としてマイナンバーに対応する
2 マイナンバーをきっかけに、情報管理やセキュリティをレベルアップする
 
のどちらかですが、「収集・保有するマイナンバーを含む情報(特定個人情報)」が「お金を生み出す情報(顧客情報など)」である場合は、積極的な投資をしても良いでしょう。
 
これに対して、「収集・保有する特定個人情報」が「お金を生み出さない情報(従業員情報など)」である場合は、できるだけ少ない投資で済ませたいですし、投資する場合はコスト削減効果を考慮したもの(マイナンバー対応パッケージの導入、クラウド型の給与管理サービスへの移行、アウトソーシング等)になるでしょう。
 
「マイナンバーの正しい理解」と「身の丈にあったマイナンバー対応」で、過剰反応ビジネスに抵抗力をつけたいものです。
 

 
罰則は?社内管理体制は?マイナンバーの疑問について内閣官房の向井氏が解説
「マイナンバーを含む個人の情報を漏洩させると、担当者やその企業に刑事罰が科されるって本当?」に対しては、「故意でない限り、刑事罰は科されない」、「会社ぐるみ、あるいは社長による故意の漏洩といったケースでないと、事業者に刑事罰は科されない」と回答。
 
作った人に聞いてみた、マイナンバーとの上手なつきあいかた
上戸彩さんとマイナちゃんによるCM等で、コールセンターのコールが劇的に増えましたと。まずは、認知度や関心度を高めることからですね。パソコンやスマホを使った証明写真のプリントアウトって、けっこう大変なので、「QRコードをスマホでピッって読み取って、自撮した写真と一緒に個人番号カードの申請」は、ぜひとも実現して欲しいです。
 
「マイナンバーカードで我々が考えているスタートは、3カ月で1千万枚」という具体的な数字が出てきたのは、大変良いことです。事前に数値目標を設定しないと、責任が明確になりませんし、目標達成の具体的な方策が出てこないからです。
 
この記事にもある通り、マイナンバー制度における本人確認や特定個人情報の管理は、いっけん厳しそうですが、かなりゆるい感じで運用できるようになっています。ですから、どこまできちんと対応するかは、「各企業におけるリスク管理や情報セキュリティ方針による」と答えるしかないでしょう。
 
エストニアと根本的な理解で異なるのが、「悪用された場合などに番号を変更する必要性などを考えると、住基の番号を直接使うよりも、住基の番号を裏において新たな番号を生成して使った方がより安全な仕組みになります」というところでしょうか。
 
また、エストニアの番号制度が住民登録制度と国民IDカードの信頼性に依拠しているのに対して、日本の場合、住民基本台帳制度や個人番号カードの信頼性がエストニアほど高くないので、マイナンバー制度は「世界一高コストの割には脆弱な番号制度」と言えるでしょう。
 

 
「情報提供等記録開示システムの運営に関する事務を対象とする特定個人情報保護評価書(案)」に関する意見募集(パブリックコメント)について
2015年03月12日から2015年04月10日まで
関連>>行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律
附則第六条
5  政府は、この法律の施行後一年を目途として、情報提供等記録開示システムを設置するとともに、年齢、身体的な条件その他の情報提供等記録開示システムの利用を制約する要因にも配慮した上で、その活用を図るために必要な措置を講ずるものとする。
6  政府は、情報提供等記録開示システムの設置後、適時に、国民の利便性の向上を図る観点から、民間における活用を視野に入れて、情報提供等記録開示システムを利用して次に掲げる手続又は行為を行うこと及び当該手続又は行為を行うために現に情報提供等記録開示システムに電気通信回線で接続した電子計算機を使用する者が当該手続又は行為を行うべき者であることを確認するための措置を当該手続又は行為に応じて簡易なものとすることについて検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
一  法律又は条例の規定による個人情報の開示に関する手続
二  個人番号利用事務実施者が、本人に対し、個人番号利用事務に関して本人が希望し、又は本人の利益になると認められる情報を提供すること。
三  同一の事項が記載された複数の書面を一又は複数の個人番号利用事務実施者に提出すべき場合において、一の書面への記載事項が他の書面に複写され、かつ、これらの書面があらかじめ選択された一又は複数の個人番号利用事務実施者に対し一の手続により提出されること。
 
 

 
Common Future Developing Cross-Border Services (PDF)
エストニア経済通信省による、国を越えた電子政府に関する取り組みを紹介。次期X-road(v6)も紹介しています。フィンランドのX-ROAD導入により、税情報の交換等が効率的にできますね。
 
 
関連>>OECD Presentation on Digital Government and Cross-border Services review of Estonia, at the launch of the OECD Public Governance Review of Finland and Estonia 2015
Launch of the Public Governance Review of Estonia and Finland – OECD
エストニアの徴税コスト率は、EU加盟国中で最も低く、電子処方箋の割合は98%で、インターネット投票率も30%以上と。ロードマップのスピード感も日本より3-5倍ぐらい速いです。
 
 
 
非在住者が30分で起業も可能な電子居住権制度 最先端なエストニアのIT事情
メリットはシンガポールなどと比べても、維持費、管理費が段違いに低コストになること。銀行口座も開けるため、振込や納税も行なえて、オンラインでの経営も十分に可能。EU内の企業になるので、欧州進出にも便利になると。
関連>>BBT大学、「エストニアビジネスアイデアコンテスト」開催のお知らせ:エストニアへの日本人観光客誘致施策を考える
2014, the year of Estonian e-residency
 

 
住基ネット、全自治体参加へ=残る福島県矢祭町が接続方針
来年1月に運用が始まるマイナンバー制度が住基ネットへの接続を前提としているので、マイナンバー通知が始まる2015年10月までに矢祭町も接続すると。ようやく全市町村が住基ネットに繋がることになります。 
 
非行情報共有:川崎市教委「子どもの権利条例」抵触の恐れ
学警連の場では基本的に匿名性が重視され、子どもの実名や家族構成、具体的な非行状況などの情報は共有されない。市が2001年、全国に先駆けて施行した「子どもの権利条例」は、子どもの情報を不当に収集、利用、保管することを禁じている。個人情報保護条例に抵触する可能性もあると。早急に、法令の整備を進めて欲しいです。
 
大阪市市民の方へ 2015年3月12日
戸籍情報の不正閲覧等に関する外部監察チームからの報告書の受領について
第三者情報の検索・閲覧を常習的に行っていた職員が3人いたと。マイナンバー制度の導入に向けて、公務員の個人情報覗き見についても、監視・処分が厳しくなっていくでしょう。
 
NTTデータ、マイナンバー制度の「番号収集代行サービス」を実証実験
金融機関の顧客や一般企業の従業員が、スマホのアプリでマイナンバーを収集。将来的には、金融機関が印鑑で行っている本人確認業務が個人番号カードに置き換わっていく可能性もあると。金融機関も市町村も、印鑑登録の慣習(時代にそぐわない本人確認手段)は廃止の方向で進めるべきですよね。
 
大事なのは時間の効率化、そして、民間の邪魔をしないこと
千葉市長 熊谷俊人氏に聞く
次の発言は、コンビニ交付の本質を捉えていると思います。税金を使う行政サービスこそ、損益分岐点と撤退戦略を考えるべき。
マイナンバー制度が始まったら、コンビニで住民票の写しなどが取れるようにしたいと考えています。なぜ我々は今までコンビニ交付をやってこなかったかというと、このシステムはコストが高いからなんです。利用率を高めるために、行政はもっと民間事業者や市民とコミュニケーションすべきです。「2年間で利用率をここまで上げてください。上がらなければコンビニ交付は中止します」くらいのことを行政は言っていいと。
 
第3回「電子自治体の取組みを加速するための10の指針」フォローアップ検討会
平成27年2月24日
大規模団体におけるオープン化等の取組、電子自治体の現状(情報化推進状況調査)、地方公共団体の情報システム形態など。
 
日EU、個人情報の移転可能に 規制統一で協力 
ベルギーのブリュッセルで現地時間の17日に経済産業省が欧州委員会と「産業政策対話」を開き、規制統一に向けた協力を約束する共同文書を発表し、2015年末以降、全12分野の規制を順次統一する。中でも、EU域内に拠点を持つ日本企業が日本に顧客情報などのデータを移転できるようになることや、自動車の安全基準の共通化が柱になると。
ようやく具体的な実現可能性が見えてきましたね。そもそも、EUが域外へのデータ移転を許している国は、スイスや南米などEUにとって重要な貿易相手国であり、データ保護法うんぬんは後付けみたいなものです。EUにおける日本の貿易相手国としての日本の地位はここ30年ぐらいずっと低下傾向にありますが、中国や東南アジアを含むアジア全体を貿易相手と考えた場合、投資対象としたい成長市場になります。「日本へのデータ移転を例外扱いとして認める」代わりに、EUにとってより有利な条件を獲得し、それをアジア全体に波及させていく狙いがあるはずです。データ移転の実現が見えてきたのは良いことですが、厳しい交渉はこれから始まるのですね。
 
込み入った内容はお任せ、区役所や三越伊勢丹でタブレットを接客に活用
東京都北区では2013年から、戸籍住民課の窓口でタブレットを活用して、テレビ会議の仕組みを用いた通訳サービスを導入している。ベトナム語には、応答率などを保証しない“ベストエフォート”での対応を始めたと。
 
NECの元専務が経営に辣腕振るう長野県富士見町
借金はすかさず大幅削減、ITを使って若者が集まる町に
ITベンダーに勤務している間は、どうしても企業の目先の利益を考えざるを得ないところがありますが、自治体の首長になることで、本来やりたかったことを実現できますね。
 
PUSH大阪&PUSH広報
配信する情報は「システムが自治体の更新情報(RSS)から自動的に取得する」ため,サービスの導入・運営のための作業コストは,ほとんど不要と。アプリ版とウェブ版があり、大阪市全24区に加えて,全国80の自治体がホームページで配信している新着情報(RSS)に対応しています。
 
議員の税徴収を「お目こぼし」する自治体の呆れ果てた内情
地方自治体の税徴収が公平でないことは、昔から知られた話ですよね。固定資産税こそ、オープンデータにするべきかと。
 
子どもを守る地域ネットワーク等調査の結果を公表します(平成25年度調査
平成27年3月2日
全国の1,742市町村に対して、児童虐待の発生予防の取り組みである「子どもを守る地域ネットワーク(要保護児童対策地域協議会)」の設置状況等に関する調査結果の概要。1,722か所(98.9%)で設置があり、未設置の市町村のうち、市町村が任意で設置する児童虐待防止ネットワークを設置済みの市町村は14か所(0.8%)と。
 
マイナンバー制度の施行に伴うセキュリティの見直し トレンドマイクロ
民間事業者に求められる安全管理措置のうち、技術的安全管理措置の「情報漏えい等の防止」と「外部からの不正アクセス等防止」について、ソリューションを提供。情報漏えい対策オプションとして「マイナンバーテンプレート」を用意しています。
 
IoTとビッグデータで何ができるか–世界の活用事例10選
ホテルの部屋へのチェックイン、ランチの購入、アミューズメントパークの入場改札の通過、特定のアトラクションの予約などができるディズニーワールドのリストバンド「MagicBand」と同じことを、アップルウォッチでできるようになるのかな。
 
Goodsnitch  A Recognition App – Google Play の Android アプリ
電子政府サービスでも、利用者からのフィードバックが大切ですが、フィードバックを得ることは、けっこう難しいのですよね。マイナンバー制度も、スマホアプリ等で利用者からの声を集めたいところ。
関連>>Government Likes an App that Promotes Positive Feedback
 
Commitment: Opening key public datasets
デンマークのオープンデータに関するコミットメント(国民への約束)。「データセット」という言葉を使っているのがポイントでしょうか。2015年は、政府歳出データに始まり、各種公共データがフルオープンになり、PSI(公共情報の再利用)法の改正も進みます。
関連>>European Union Open Data Portal
European legislation on reuse of public sector information
Implementation of the Public Sector Information Directive
 
French FOI authority: make tax source code public
フランスでも、「政府が税金で開発したアプリケーションのソースコードは公開されるべき(フリーソフトウェアライセンスで配布)」という考え方が広がりつつあります。日本が、このレベルに追いつくのは、いつになるのでしょうか