まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う、電子政府に必要な人材活用と顧客満足

まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う
マーカス バッキンガム,カート コフマン
日本経済新聞社

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2000年出版の本ですが、今読んでも学ぶべき点が多いビジネス良書です。

本書は、コンサルタント(コンサルティング会社)が教える「傾向と対策」で、現場や実証を大切にしています。

その内容は、

優れたマネジャーは・・・

1)才能で人を選ぶ
2)成果を適切に定義する
3)部下の強みを生かすことに専念する
4)部下の強みに適した場所を探り当てる

といった形で、人材の有効活用に関するもの。

ここで言う「才能」とは、「考え方や感じ方、行動の習慣的パターン」とされています。

そして、後で習得できる「知識」や「技能」と明確に区別して、「才能は変わらない」としています。

電子政府の分野に関っている中で、何年か前にたどり着いたのが

いかにして、
・「行政職員」が持っている才能を
・引き出し発揮してもらい
・有益な成果を生み出していくか

という考えでした。

作者が本ブログで意地悪なことを言っても、それが電子政府にとって有益な成果に結びつかなければ、作者自身は電子政府にとってマイナス要因でしかありません。

行政の文化や職員の意識を無理に変えようとするよりも、

・どんな才能を持っている人たちが「公務員」になり
・どんな才能を発揮する人たちが「公務員」として出世するのだろうか
・良質な行政サービスという成果を生み出すためには、どんな才能が必要なのか

といったアプローチがあっても良いかと。

最後に、もう一つ。電子政府サービスと関係の深い「顧客満足に影響を与える4つの期待」を紹介しておきましょう。

1)正確さ
2)すぐに利用できる便利さ
3)協力関係(理解されているという実感)
4)アドバイス

「正確さ」と「すぐに利用できる便利さ」は、「顧客満足」というよりは、「不満足」を感じさせないために最低限必要なものです。

その上のレベルで期待されるのが「協力関係」と「アドバイス」です。

「アドバイス」は、従来は職員と市民による一対一の関係で成立していたのですが、ウェブの普及・進歩により、技術的・システム的に実現できるケースが増えてきたと言えるでしょう。いわゆる「申請主義」と相反する要素でもあります。

現在の日本の電子政府サービス、特に利用が進まないサービスは、最低限必要な「すぐに利用できる便利さ」が実現されていません。ここを解消しないことには、いくらお金をかけて見栄えを良くしても、利用されることはないでしょう。