電子申請で成功できる自治体とは

市民に近い存在である市町村。彼らが、電子申請で成功するためのヒントを紹介しておきましょう。

市町村における電子申請は、

・都道府県等の共同運営に参加している
・オンライン化された手続きの数が多い
・手数料を割引している

といったことでは、なかなか成功しません。

もし、電子申請を成功させたければ、

・自治体ウェブサイトの利用者を増やす
・自治体ウェブサイトのユーザビリティを向上する
・地域ポータルと連携する

といったことが必要となります。

つまり、市民がインターネットを通じて、日常生活の中で、いかに行政とコンタクトを取っているかが大切なのです。これが、最も重要な基礎工事となります。

その上で、
・手続き案内や様式ダウンロードサービスで満足度を得る
・公共施設や図書予約など、簡易な電子申請の利用者を増やす
・窓口やコールセンターなどのサービスと連携する

といった段階に移行します。この段階で、

行政は、
・電子申請に必要なサービス精神を学び
・市民の役に立つコンテンツを作成し
・窓口やコールセンター等で得たノウハウを生かして
・市民のニーズを理解します

市民は、
・自治体ウェブサイトの活用方法を学び
・必要な情報やサービスの改善を要求し
・窓口、電話、ネット等の選択肢を使い分け
・役所との距離が近くなります

これで、ようやく電子申請への準備が整ったことになるのです。

もし、このレベルに達していないのであれば、本格的な電子申請サービスを開始する時期ではありません。

構築・維持にかかる費用や人的負担に見合うだけの、成果や価値が期待できないので、止めた方が良いということです。

あなたが住んでいる市町村は、電子申請への準備ができていますか?

準備が不十分なまま、電子申請を始めてしまい、利用者が増える見込みも持てず、多額の維持コストを払い続けていませんか?

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