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田辺誠一はスゴイぞ

2000/4/23

本日は、ちょっと真面目なお話。しかも長い。まとまりないし・・・

ちょっと前になりますが、テレビで俳優の田辺誠一氏が

自作映画について語っていました(番組は「花まるマーケット」)。

田辺氏は、私も好きな、ちょっとトヨエツ似の(私はそう思う)

若手?俳優なのですが、かなりのコンピュータ通らしいのです。

それも、映画・映像好きを根っこに置いたコンピュータ好きらしく

あまりの多才ぶりにびっくりしました。

まさに、デジタルクリエーターという言葉がピッタリで

次世代アーティストとして期待・注目大です。

いや、これホント。

司会者は「すごいですねー」と言ってましたが

「すごいですねー」の一言では片付けられないくらい

すごいんですよー、ホントに。


自作映画ということで、まず監督・主演をこなしています。

自作映画と言えば、一昔前は8ミリ映画でしょうし

最近ではデジタルビデオカメラでの撮影ということですが

田辺氏は本格的でありまして、撮影機材もインターネット経由で

海外から購入。なぜなら、その方が安いからとか。

走ってもぶれないカメラ(名前は忘れた。キューブリックの

「シャイニング」で使ったのが最初だったか?)とかも

自前で持っているらしい。

編集作業もパソコンですべて行い、効果音から字幕まで

すべて自分でパソコンを使って済ませたとのこと。

撮影は数日で終わったが、編集で半年ぐらいかかった

というのも納得。製作費は40万弱。

さらに、この映画は国際的な映画祭に招待され

ビデオ化されたとのこと。


さて、田辺氏の俳優としてのネームバリューがあるとはいえ

このことは、デジタル社会の歴史を語る上での快挙であると思います。

なぜなら、インターネットが可能にすると言われる

「経済に文化が先行する」ことについての具体例だからです。

情報通信革命の中で、場所や時間の概念が変化したりと

いろいろ現象があるのですが、私が最も注目しているのが

この「経済に文化が先行する」という部分なのです。

「経済的にゆとりがあって、初めて文化は生まれる」

の逆現象が、「経済に文化が先行する」なのですが

田辺氏の映画はまさにこれなのですよね。


もちろん、文化にもいろいろありまして

文章や絵画であれば、筆一本・紙一枚あれば

お金がなくてもできるのですが

映画の場合は、そうはいかない。

お金がかかるとなると、いろいろ問題もでてくると。

自由な創作活動に支障をきたすこともあるでしょう。

田辺氏がアーティストとして表現したいことを

作品として自ら創作し形作る。その作業も

技術革新により個人が行えるようになっている。

自らの作品を発表する場もいろいろある。

もちろんインターネットでも可能。

それが映画祭に招待され、ビデオ化することで

経済が動くと。


デジタル社会、情報通信社会というものは

個人の可能性を広げるものだと思いますが

アーティストにとっても当然にそれは当てはまり

自らの作品を純粋な形で発信し、余分な仲介(金銭的な)を

経ずに稼ぐこともできると。

CD一枚3000円で売っても、アーティストに入ってくる収入は

ほんの数パーセント。残りは仲介業者にいってしまう。

そうであるからこそ、巨大なマーケットとなりお金も人も動くと。

こうなると、レコード会社やJASRACのような

本来はアーティストの権利を守るための存在が

デジタル社会の到来と共に、権利も妨げる存在に

変化してくるような気がします。


結局何が言いたいのかといえば

田辺誠一はすごいぞ! 要注目!

これにつきます。


あ、映像ネタでもう一つ。ちょっとアホアホネタね。

テレビのCM(たしかビールか何か)で、ユースケ・サンタマリアが

体操選手になっているものがある(ちなみにBGMはB'z)。

もちろん合成映像だが、知らない人が見たら

「ユースケ、すごい体してるなあ」

と思うこともあろうくらい良くできている。


ところで、インターネット上ではアイコラ(アイドルコラージュ?かな)

なるものが氾濫している。

首だけすげ替えて、体は別の人といったものね。

エッチなものもあれば、パロディーっぽいのもある。

中には、本物と見まごうばかりの力作もあるらしい。

個人レベルでも合成写真が作成できるということであり、

技術革新が大きく貢献しているらしい。


さて、今後は合成写真ではなく、上記CMのような合成映像が

個人レベルで作成可能になり、これまたエッチなものから

パロディーものまで、種種雑多な作品がネット上に氾濫するにちがいない。

「そっくりさんAV」なんて目じゃないな、こうなると。


そんな状況が生まれると、裁判の証拠においても

ビデオ映像などは誰でも容易に合成が可能なので

証拠としての価値は低くなっていくんだろうなあ。

そうなると、合成じゃないことを証明するための技術が

これまた価値のあるものになってくるなあ。

あ、これも電子認証のひとつですね。

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